2013年05月01日

素材について

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家具を作るうえで使用する材料は、主に無垢の広葉樹を使用しています。
無垢の広葉樹は堅木(硬木)とも呼ばれ、呼んで字のごとく耐久力も高く、仕上げると木の種類それぞれに美しいことから生活の中で使う家具に適していると思います。
現在作られている家具の主流であるフラッシュと呼ばれる合板、突き板(0.3mm程にスライスされた無垢の木)を使用した家具を否定するつもりはありませんし、ベニアリングと呼ばれる技術には可能性も感じています。
しかし生活の中で長く使用していけば、傷もついたり表面がくたびれてきたりします。素材が無垢の木であれば仕上げ直してあげればまた最初の輝きを取り戻すのも容易です。無垢の木特有の反りや割れもきちんとした工法で出来たものであれば、万が一出てきても修理も可能です。
そういったことを含めると無垢の木は万能ではありませんが、手を入れながら(定期的にメンテナンスしながら)愛着をもって長く使うものの素材としては非常に適していると思うのです。
私はそういう価値観を尊重したいと思っています。

また、素材自体に向き合うことが家具にとって大事だと考えてるので、その木がどこから来て、どの様に製材され、どの様に乾燥されたのか加工を通じて確かめて使用します。もちろん木の個性もあり確証は得られませんが、産地や生育環境、乾燥過程の違いは同じ木でも随分と違った結果をもたらします。
素材を選ぶ感覚としては食品を扱う感覚に近いように感じています。食品のように時間の経過によって腐ることは無いですが、なるべく自然な状態の物が望ましいと感じています。
結果として自分が選ぶ素材は、付き合いがあり信頼関係のあるところから仕入れることが圧倒的に多いです。

そういう過程を経て手元に来た素材を元に作る家具を考えて行きますが、
自然有機素材である木は同じものがありません。人と同じように個性があり、また良いと言われる一本の木の中でも使いやすい部分もあれば使いづらい部分もあります。一つ一つ見て、鋸を入れ、刃物をあてて、どの様に使うのが良いのかを考えて使います。

家具の素材だけでもたくさんの選択肢がありますが、このように考え選択しています。
posted by sitemaster at 01:20| 製作において大事にしていること

2013年04月29日

仕口に関する考え

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写真は現在製作中の厨子の側板と天板の接合部の写真です。
木と木を組む箇所を仕口と呼び、様々な方法が存在します。
現在では効率の点からも、ビスケットジョイントやドミノなど様々な方法での接合方法がありますが、私の場合はお客様の了承を得られれば、天秤指しや蟻組みなど(板×板の箱物の場合。棒材の接合はまた違う方法になります。)の接合方法を選択する場合が多いです。
理由としては必要強度を得ることと、意匠としての美観を得るうえで選択肢が多いことによります。
私の考える耐用度をクリアする上で非常に安心できますし、機能と美観の両立はものを引き立てるように思います。
デメリットとしては・・・手間と時間が掛かります・・・。

しかし、ものを作る場合、方法による差はありますがどんな方法にも難しさがあり、経験を要します。楽な方法は無いように思ってます。そしてその過程が最終的な家具の形や見え方に影響すると考えてます。
だからもし可能であればできるだけ誠実に取り組みたいと考えています。その結果としての選択です。


どうぞよろしくお願いいたします。

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オーダーメイド

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オーダーメイドで家具をお作りする場合、毎回何も無い状態から始めます。
材料も工法も、一つ一つ、何が必要で何が必要でないかを良く考えて、対話を通してお客様の望むものに近づけていきます。

予算や時間など、何も制約が無い事はありえないと思っているので、ご希望を出来るだけお伝えいただければ、それに対してどういう方法が取れるのか、選択肢はどれくらいあるのか?など、できるだけお答えしていきたいと思っています。

写真は図面作成中の一コマ。
基本的には打ち合わせで、大枠での合意が出来てから具体的な見積り、図面の作成になります。

お店で売っているものを購入するのと違い、形になるまでは時間と労力が掛かりますが、一人一人違う価値観、生活に合わせた家具を作るには一番良い方法かと思っています。
過程を含めて楽しんでいただけるようにと思っています。
どうぞよろしくお願いいたします!

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2013年04月27日

鉋の良さ

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写真はテーブルの天板を鉋掛けしているところです。
私が作る家具は基本的に鉋をかけて、素地調整の意味で400番以上のペーパーをかけます。その後オイルを塗ることで仕上げています。

客観的に見て、鉋で仕上げる家具は今の社会では少数派かと思います。
一つには鉋の精度を維持管理することは大変です。
また、鉋掛けを前提に考えると加工の一つ一つの精度が要求されますし、木の状態(逆目や杢、斑)による技術的な困難さなど。

しかし、それらの労力を考えても得るものは大きいと思います。
それは家具の触感です。
刃物で切削した木材の表面は繊維をスッパリと切ることによって長く触感で感じることが出来ます。
大げさに言うとクリアな表面になって、はじめて木の種類や木目の違いが触感で感じることが出来ると思います。
話が難しくなってきてしまいましたが、簡単に言って見た目と同じくらい触感は人に影響を与えると思います。だから毎日使うものであればなおさら大事にしたいと思うのです。木、そのものの触感を。


ちなみに写真のテーブル天板の樹種は水楢でサイズは1650mm×900mmで厚さ22mm。
反り止めは通しの吸い付き桟をはぎ合わせをしながら打ち込んでいます。
秋の展示会に出展予定です。

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